どじょうは意外と飼いやすく、初めての水魚にも向いています。静かに底を這う姿や土のような色合いは観察していて飽きません。ここでは飼育の基本から環境作り、日々の世話まで、初心者でも失敗しにくいポイントをわかりやすくまとめました。
どじょうの育て方を今日から失敗なく始める5つのコツ
どじょう飼育を始めるなら、まず環境を整えることが大切です。水槽サイズや底床、隠れ家、水質管理、餌や混泳の注意点を押さえればトラブルを減らせます。以下の5点に気を配って、ゆったりしたペースで世話を続けてください。
適した水槽サイズを決める
どじょうは底層にいる時間が長く、ゆったり動ける広さがあると安心です。小型種なら30cm水槽でも飼育可能ですが、複数匹や成長を見込むなら45〜60cmクラスを選ぶと余裕が出ます。幅が広いタイプの方が泳ぎやすく、隠れ家や底床スペースも確保しやすいです。
水深は浅めでも問題ありませんが、水質の安定のために水量は多めにするのがコツです。フィルターの流れは強すぎない方が好まれます。強い水流が続くと底に潜る習性があるどじょうが疲れてしまうことがあります。
また、水槽の蓋はしっかり閉めておきましょう。活発に動く種類や夜間の飛び出しを防ぐためです。照明は強すぎない自然光に近いものを使うと、どじょうが落ち着いて過ごせます。
底床と隠れ家を用意する
どじょうは砂や細かい底床を好み、潜る習性があります。目の粗い砂利だと潜りにくく、触れてストレスを感じることがあるため、細かめの砂を敷くのがおすすめです。厚さは2〜4cm程度あると掘り返したときに落ち着きます。
隠れ家は複数用意しておくと安心です。流木や岩の隙間、陶器の小トンネルなどを配置して、安心して休める場所を作りましょう。隠れ家は前景・中景・後景に分けて配置すると群れでの距離感が保ちやすくなります。
植栽もどじょうのストレスを減らす効果があります。水草は根で底床を安定させるだけでなく、夜間に活動するどじょうにとってのシェルターにもなります。ただし、根を掘る行動で抜けやすい品種は避け、丈夫な種類を選ぶと良いでしょう。
水質と水温の基本管理
どじょうは比較的幅広い水質に適応しますが、水質の急変には弱いので安定させることが重要です。pHは中性付近(6.5〜7.5)が目安で、アンモニアや亜硝酸が出ないようにろ過を整えます。導入直後はバクテリアが安定するまで時間がかかるので注意してください。
水温は種によりますが、多くは15〜25℃前後で落ち着いて過ごせます。冬場は低下しやすいので室温管理やヒーターを検討してください。急な水温変化は抵抗力を下げるため、水替え時も温度差に気をつけます。
ろ過は生物ろ過がしっかり働くものを選ぶと水質が安定しやすいです。流量は弱め〜中程度に設定し、底に溜まるゴミを吸い上げないよう配置を工夫してください。定期的な水質チェックでアンモニア・亜硝酸・硝酸塩の値を確認しましょう。
餌の選び方と与え方
どじょうは雑食性で、沈下性の餌を好みます。市販の顆粒やペレットで底に沈むタイプを選ぶと食べやすいです。生餌や冷凍餌(赤虫など)を併用すると栄養バランスが良くなりますが、与えすぎは水質悪化の原因になるので量を調整してください。
与える量の目安は数分で食べ切れる程度を目安にし、残りは取り除くようにします。夕方から夜にかけて活発に動く種類が多いので、夕方に給餌する習慣をつけると観察もしやすくなります。
餌を与える場所を一定にすると群れのどじょうが集まりやすく、体調の悪い個体も見つけやすくなります。餌の種類や頻度を変える場合は少しずつ行い、体調の変化をこまめにチェックしてください。
混泳の際に気をつける点
どじょうは穏やかな性格の種類が多いですが、他の魚と混泳する際は相性を考える必要があります。口が小さく底にいる魚や、攻撃的でない中層魚と組み合わせると衝突が少ないです。逆に大きくて獰猛な魚や速く泳ぐ魚はストレスの原因になります。
餌の競争が激しい混泳環境では、どじょうが餌を取れないことがあるため、底に沈む餌を別に与えたり、複数回に分けて給餌したりする工夫をしてください。隠れ家を十分に用意しておけば、群れ内での争いを減らせます。
導入時は隔離や観察期間を設けて病気の持ち込みを防ぎます。また、混泳相手の成長や性格が変わることもあるので、定期的に様子を見て調整することが大切です。
日々の観察で健康を保つ
毎日の観察は病気予防や早期発見につながります。泳ぎ方や食欲、体表の異常、隠れ家の使い方などに注意してチェックしましょう。いつもと違う行動があれば、環境や水質、餌の見直しを行います。
餌の残りや底の汚れ具合、水の濁りも日常的に確認します。小さな変化に気づくことで大きなトラブルを未然に防げます。記録をつけると異変の発見が早くなり、安心して飼育を続けられます。
どじょうの性格と代表的な種類を知る
どじょうには穏やかなものから活発なものまで性格の幅があります。種類ごとの違いを知っておくと、飼育環境や混泳相手の選び方がわかりやすくなります。ここでは代表的な種類の特徴や生活習慣について紹介します。
生活環境と行動の特徴
どじょうは底層を好み、砂や泥の中に潜って餌を探す習性があります。夜行性の傾向が強い種類も多く、夕方〜夜に活動が活発になります。個体によっては群れで行動することもあり、静かに底で集まる姿が見られます。
餌を嗅ぎ分ける能力が高く、匂いに反応して動きます。そのため底に落ちた餌を見逃さず回収する役割を果たすことが多いです。泳ぎ方は直線的というより地面を這うようにゆっくり動くことが多く、水流が強いと疲れてしまいます。
環境変化にはやや敏感なので、新しい水槽に慣れるまで隠れ家や落ち着ける場所を多めに用意してください。光や音の刺激にも影響されやすいため、騒がしい場所より落ち着いた設置場所を選ぶと安心です。
寿命と成長の目安
どじょうの寿命は種類によって差がありますが、一般的には3〜10年程度と考えておくとよいです。飼育環境が良いと長く元気に過ごすことが多く、適切な餌と水質管理が重要になります。成長速度も種や飼育条件で変わりますが、1年で数cm成長することが多いです。
若い個体は成長に伴い性格が変わることがあるため、導入後の様子をよく観察してください。適度なスペースと栄養があれば、見た目にも健康的に育ちます。混泳相手とのバランスも成長段階で変わるため、随時対応を考えることが大切です。
繁殖のポイント
どじょうの繁殖は種類によって難易度が異なります。一般的には繁殖期に餌を増やし、繁殖に適した水温や環境を整えることが必要です。産卵場所としては底に沈む植物の根元や石の隙間などを好む種類が多いです。
ペアが落ち着ける隠れ家や浅場を作ると産卵の可能性が高まります。稚魚は小さな餌を好むため、ブラインシュリンプや微細な顆粒餌を与えると育てやすくなります。繁殖を目的にする場合は親と稚魚を分ける工夫が必要になることがあります。
マドジョウの特徴
マドジョウは日本の河川や沿岸域でよく見られる種類で、底に張り付くように移動するのが特徴です。体色は地味で保護色が強く、砂底に溶け込むような模様を持っています。性格は比較的穏やかで、混泳でもトラブルが少ないです。
耐塩性のある個体もいて、汽水域でも生きることがあるため環境適応力が高いのが魅力です。飼育では砂底と隠れ家を用意し、水流を強くしないことがポイントになります。餌は沈下性のものを好みます。
シマドジョウの特徴
シマドジョウは体側に縞模様があり、フォルムがスリムで活発に動き回ることが多い種類です。比較的観察しやすく、愛らしい動きが人気です。流れのある水域を好む個体もいるため、飼育では適度な流れを作ると活動的になります。
群れで暮らす傾向があり、複数匹で入れると自然な行動が見られます。砂底を掘る習性が強いので底床の選択には注意が必要です。餌への反応も良く、餌付けは比較的容易です。
クーリーローチなどの定番種
クーリーローチは海外原産のナワシロイなどに似た種類で、水槽内で人気のあるドジョウ型の仲間です。色彩や模様が豊富で、活発に泳ぐ姿が楽しめます。葉物や沈下性の餌を好み、群れで行動することも多いです。
丈夫で飼育しやすく、混泳相手としても扱いやすい点が特徴です。ただし、成長すると体長が伸びる種類もあり、水槽サイズの考慮が必要です。隠れ家や底床を工夫してあげると落ち着いて過ごせます。
捕まえ方と持ち帰りの注意
川や池でどじょうを捕まえる場合は、網や手で穏やかにすくうのが基本です。泥の中に潜るので乱暴に掘り返すと傷つけてしまうことがあります。捕まえた個体はバケツなどに入れ、持ち帰り時は水温や酸素不足に注意します。
捕獲場所のルールを確認し、禁漁期間や採集禁止の場所には十分注意してください。野外から持ち帰る個体は病気や寄生虫を持っている場合があるため、導入前に水合わせや隔離期間を設けることをおすすめします。
採取個体と販売個体の違い
採取個体は現地の環境に慣れている反面、ストレスや寄生虫のリスクがあることがあります。販売個体は飼育環境で管理されていることが多く、健康チェックが行われている場合が多いです。ただし、輸送でのストレスや飼育環境の差はあるため、どちらも導入時の観察は重要です。
採取個体は自然の色や行動が魅力ですが、慣らすまで時間がかかることがあります。販売個体は環境への適応が速い傾向がありますが、長期的な健康は飼育者の管理次第です。
どじょうが落ち着く水槽と設備の選び方
どじょうが安心して暮らせる水槽作りには、水槽サイズや底砂、ろ過方式、隠れ家の配置など細かな配慮が必要です。設備はシンプルでも効果的に整えることができます。ここでは選び方のポイントを順に説明します。
水槽サイズと入れる匹数の目安
水槽は幅と水量がポイントです。小型のどじょうなら30cm水槽で1〜3匹程度が目安ですが、複数飼育や大きくなる種類なら45〜60cm以上を選びましょう。幅が広いほど底面積が増え、落ち着いて動けます。
匹数を決めるときは底面積あたりの余裕を意識します。狭いとストレスや病気の原因になるため、少し余裕を持った数にすると良いです。ろ過能力や酸素供給も匹数に合わせて調整してください。
底砂は砂がおすすめな理由
どじょうは潜る習性があるため、細かめの砂が適しています。砂は掘るときの抵抗が少なく、体を傷つけにくい利点があります。砂利だと角が当たって擦り傷の原因になることがあるため避けると安心です。
また、砂は有機物が埋まりやすいので定期的に底の掃除が必要です。掃除は表面を軽くかき混ぜて汚れを浮かせ、水換えで吸い取る方法が向いています。厚さは2〜4cm程度が使いやすいです。
ろ過方式の選び方と設置方法
ろ過は生物ろ過を重視して選びます。外部フィルターや上部フィルターなど、ろ過容量がある機器が向いています。流量は強すぎない方がどじょうにとって落ち着きますが、ろ過効率は確保してください。
設置位置は水流が底に直接当たらないよう工夫します。吐出口の向きを横向きや上向きにすることで底への直流を弱められます。定期的なフィルターメンテナンスも忘れずに行い、水質を安定させましょう。
ヒーターや水温計は必要か
水温は種によって好適温度が異なりますが、多くは15〜25℃前後で過ごせます。室温が安定しない環境では小型ヒーターを用いると安心です。特に冬場は低温に弱い種類もいるため、最低でも水温を一定に保てる対策を考えてください。
水温計は必ず設置して日々チェックする習慣をつけましょう。水替え時や夜間の低下による影響を防ぐため、温度差が大きくならないよう注意します。
隠れ家の作り方と置き場所
隠れ家は複数か所用意すると、群れ内での距離感を保ちやすくなります。流木や小さな洞窟状の陶器、岩の隙間などを使うと自然な隠れ家が作れます。入口は十分広く、角が鋭くないものを選んでください。
隠れ家は水槽の前面だけでなく中ほどや後方にも配置すると、どじょうが落ち着く場所を複数持てます。水流が強い場所には置かないようにして、静かなスペースを確保すると良いでしょう。
照明と水草の扱い方
照明は強すぎるとどじょうが隠れてしまうため、やや控えめにすると落ち着きます。タイマーで照明時間を管理すると日周期が安定して行動が読みやすくなります。昼夜のリズムを整えることが健康維持に役立ちます。
水草は底を安定させ、隠れ家にもなるので適度に配置すると良いです。ただし根を掘る習性が強い種には注意して、抜けにくい丈夫な水草を選んでください。浮草を部分的に使うと遮光ができ、どじょうが安心して過ごせます。
日々の世話とよくある問題への対応
毎日のケアを続けることで健康を保てます。餌や水換え、導入時の注意点、病気の見分け方や応急処置、季節ごとの管理など、日常で直面しやすい問題への対応法をまとめました。
安全な餌の種類と与える量の目安
どじょうには沈下性の顆粒やペレット、小さくしたブロック状の餌が適しています。冷凍の赤虫やイトメを時々与えると栄養の幅が広がります。植物由来の餌も取り入れるとバランスが良くなります。
与える量は数分で食べ切れる程度を基本とし、残りが多ければ量を減らします。毎回同じ時間帯に与えると食欲の変化に気づきやすくなります。与えすぎは水質悪化に直結するので注意してください。
水換えの頻度とやり方
水換えは週に1回〜2週間に1回を目安に、全量ではなく2〜3割ずつ行うのが負担が少ないです。底に溜まった汚れは底砂を軽く掃除して取り除くと水質が安定します。水替え時は新しい水の温度と水質を確認してから注ぎます。
水道水を使う際はカルキ(塩素)を中和する薬剤を使い、pHや硬度の差に注意してください。導入時や水換え後に魚の動きが変わる場合は温度差や水質の急変がないか確認します。
導入時の水合わせのコツ
新しい個体を導入する場合は時間をかけて水合わせを行います。袋の水と水槽水の温度差をなくすために袋を水槽に浮かべ、徐々に水槽の水を少しずつ入れて慣らします。急激な環境変化はストレスやショックの原因になるためゆっくり行ってください。
隔離ケースで数日様子を見てから本水槽に移すと病気の持ち込みリスクを減らせます。導入後は隠れ家を増やして落ち着ける環境を作ってあげましょう。
病気の初期症状の見分け方
体表に白い点や粘膜の剥離、鰓の動きが速くなる、餌を食べない、底でじっとして動かないといった兆候は注意信号です。小さな変化を早めに見つけることで対応がしやすくなります。
目ヤニや体表のただれ、鰓の赤みなどが見られたら水質悪化や寄生虫、細菌感染の可能性を疑います。まずは水質をチェックし、水換えや隔離を検討してください。
病気が出た時の応急処置と受診の基準
病気が疑われる場合はまず隔離して観察します。水質改善(部分換水)と温度管理、ストレスを減らす環境作りを行います。外傷や寄生虫が疑われるときは薬浴を用いることがありますが、薬の使用は種類と濃度に注意が必要です。
症状が改善しない、広がりが早い、呼吸困難や重度の体表欠損がある場合は専門の病院に相談してください。早めの受診で回復の確率が高まります。
冬場や低温時の管理の工夫
冬場は水温低下で体調を崩しやすくなるため、ヒーターや断熱対策を検討します。屋外や温度変化の大きい場所に設置している場合は特に注意が必要です。水温を徐々に上げ下げすることでストレスを抑えます。
給餌量を減らすと消化負担が軽くなり、冬越しが楽になります。水換えは低温の水を用いるとショックになるため、温度合わせをしっかり行ってください。
どじょうと長く暮らすために覚えておきたいこと
どじょうを長く健やかに飼うには、環境の安定と日々の観察が欠かせません。適切な水槽サイズ、底床や隠れ家の準備、餌と水質管理を続けることで、長期間穏やかに暮らせます。細かな変化に気づく習慣を身につけ、早めに対処することでトラブルを避けられます。

